子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、親が最初にできること
更新日:9月29日

「学校に行きたくない」と言われた朝、何から考えればいい?
朝、いつものように登校の準備をしていた子どもが、突然「学校に行きたくない」と言う。あるいは、腹痛や頭痛を訴え、支度が進まなくなる。そんな場面に直面すると、保護者は「休ませていいのかな」「このまま行けなくなったらどうしよう」「理由を聞かなければ」と焦ってしまいがちです。
けれども、最初に必要なのは“正しい答えを出すこと”ではありません。まずは、その子が今どのくらいしんどいのかを知り、安心して気持ちを出せる状態をつくることです。学校に行きたくないという言葉の背景は一人ひとり違います。友人関係、授業への不安、集団の刺激、生活リズム、先生との関係、失敗への怖さなど、いくつもの要因が重なっている場合もあります。
最初の会話は「なぜ?」より「そう感じているんだね」
子どもが学校を嫌がると、理由を知りたくなるのは自然なことです。ただ、「何があったの?」「誰かに何かされた?」「いつから?」と質問を重ねると、子どもにとっては尋問のように感じられることがあります。本人にも理由が整理できていないことは珍しくありません。
最初は、「今日は行くのがつらいんだね」「話したくなったら教えてね」と、気持ちを受け止めるところから始めてみてください。話さないことを選べる余白も大切です。保護者が落ち着いていることは、子どもにとって“ここは安全な場所だ”というメッセージになります。
体調と生活の変化を静かに確認する
登校しぶりが見られたら、言葉だけでなく身体や生活の変化にも目を向けます。朝だけ腹痛や頭痛が出る、眠れない、食欲が落ちる、好きだったことをしなくなる、イライラが増える、反対に家では元気に見える——どの状態にも意味があります。
家で元気にゲームや動画を見ているからといって、「本当は行けるはず」と決めつける必要はありません。学校の環境から離れたことで緊張が下がり、家でようやく回復できている可能性もあります。強い痛みや発熱、長く続く不調など身体面の心配があるときは、医療機関への相談も選択肢です。
「行く・休む」の二択にしない
子どもと話せる状態なら、「1日行くか休むか」だけでなく、選択肢を少し増やしてみます。遅れて行く、保健室や別室を利用する、好きな授業だけ参加する、先生とオンラインで話す、今日は休んで明日のことは明日考える——学校によって可能な対応は違いますが、二択から離れるだけで子どもの負担が下がることがあります。
大切なのは、保護者だけで解決しようとしないことです。担任、養護教諭、スクールカウンセラー、教育支援センターなどに「今こういう状態です」と共有することは、子どもを追い詰めることではなく、選択肢を増やすことにつながります。
学校の外にも「学ぶ・人とつながる」場所がある
もし学校に足が向きにくい状態が続いたとしても、学びが止まるわけではありません。教育支援センター、フリースクール、オンラインの学習支援、地域の活動など、学校以外にも過ごし方や学び方があります。
文部科学省も、不登校の支援では一人ひとりの状況に応じて、教育支援センターやフリースクール、ICTを活用した学習など、多様な教育機会を確保する必要があると示しています。目標を「すぐ学校へ戻すこと」だけに置くのではなく、その子が社会の中で自分らしく歩いていくために、今どんな環境なら力をためられるかを考えていくことが大切です。
保護者も、一人で抱え込まなくていい
子どもが学校に行けなくなると、保護者自身も「自分の対応が間違っていたのでは」と考え続けてしまうことがあります。しかし、今すぐ完璧な対応をする必要はありません。子どもの状態を見ながら、学校や支援機関と相談し、少しずつ選択肢を増やしていけば大丈夫です。
フリースクール「みらいの樹」では、まず“何かをできるようにすること”より、安心してその場にいられることを大切にしています。見学は入会を決めるためだけのものではありません。「こんな場所もある」と親子で知るための時間として活用してください。


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